BLCD沼ぽちゃ

BLCDの感想や男性声優さんについて

栗原カナ原作『会長、イイコはもう終わり』(増田俊樹×土岐隼一)BLCD感想

『会長、イイコはもう終わり』のCDめっちゃ良かったです~~!

アオハルBLの萌えがぎゅっと詰まっていて、あまりの甘酸っぱさに胸きゅんが止まりません…。信頼関係をゆっくりじっくり築いていく王道な少女漫画風ですが、えちな所はちゃんとえちで!冬の空気感と相まって何度も聞き返したい良作CDでした!

 

注意

某レビューサイトさんにも投稿したのですが、ガイドラインを確認したら「レビューの流用  ご本人の書かれた個人ブログのレビューであれば、問題はございません。」とあったのでバリバリ流用します。

ただし、当ブログは私の庭なので(?)、他作品や他声優さんのお話もちょこちょこ入れてきます。ネタバレ上等で好き勝手言っているので、苦手な方はブラウザバックしてくださいませ…。

 

あらすじと濡れ場解説


誰にでも優しくて完璧な元生徒会長の朝日には、男に抱かれたいという秘密があって。出会い系掲示板を見ていたことがクールな後輩・飛騨にバレてしまい、経験をつむ手伝いと言われ体の関係を持ち始めますが…?

出~~~!土岐くんの演じる自己開発処女!誰でもいいなら俺でもいいだろ!
ただ、同じセフレ始まりでも「ナカして」の楪ちゃんと違って、朝日くんは痛くてなかなか入らないんですよね。リアル。キャラ設定的にもマイノリティが引け目で誰にでも良い顔しちゃう朝日くんと、ツンデレ毒舌家の楪ちゃんは真逆っぽいっすね。優等生なのと素の自分を見て欲しいのは近いかな?

そんなやおい穴万能論を覆す(たぶん令和BLにやおい穴の概念はない)朝日くんですが、抜き合いだの乳首責めだのフ〇ラがあるので十分えちえちです。「普通は飲まないもの?」とごっくんしてくれますが、あ~~この子全部俺とするのが初めてなんだ~~って優越感えぐい。

挿入は最後の最後に1回、番外編で騎乗位1回。
自〇は攻め1回、受け(後ろ)1回です。
ちゅーは舌入れるのも含めていっぱいある。わーい。

番外編?おまけトラック?の「先輩、お酒は飲んじゃダメ」が1番甘々な大学生編です。こんなん嫌いなオタクいないやろ案件。

 

あと朝日くんが一人で後ろいじるときに男同士の動画が流れるんですけど、ここは大塚剛央さんと猪股慧士さんという方でした(ブックレット参照)。このポジション良いですよね~~『隣りの』にてだいちゅうが見るゲイビの中で喘いでいた興津さんを思い出します。大塚くんはそのうちメインで来そう。


受け:朝日くん(cv.土岐隼一さん)の感想


品行方正で真面目な会長の健気受けがぴったり!!そんな子が実は…ってギャップにしぬ。
いつぞやのリアイベで土岐くんちは駄菓子が出ない、アイスもお中元のハーゲ〇ダッツくらいしか食べてこなかった…というお話を聞いて戦慄しましたが、朝日くんも駄菓子食べなさそう。どんな偏見。あっでも原作で飛騨くんにポッ〇ーぽいの渡そうとしてましたね。

他の方の感想見るの大好きなんですけど、なかでも朝日くんの演技を「清廉」というお言葉で表現されていたのがあ゛~~わかると唸りました。

わたしの大好きなシーン集
・「も…いいかな…挿れてほし…」の震え感
・「痛くて無理みたい ごめん」って泣くところ
・熱が出たとき、飛騨の手を頬に当てて「気持ちいい…触ってほしい……だめ?」「なんで…?」「初めては飛騨がいい」
・「俺のこと待っててくれてありがと…」のいじらしさ
・番外編のとろんとした酔い演技、誘い文句の破壊力
・良い感じのBGMと相まって切ない、繊細なモノローグ

台詞自体はあざといのに、本人は完全に素で言ってる初々しさがたまらん…。計算じゃないんですよ。無自覚誘い受けってこういうことか。

土岐くんはここ!というキラーフレーズを毎度きっちり決めてくれるので、安心して撃ち抜かれます。原作片手にCD2周目を聞いて、あー確かにここは決めゴマだわって納得しました。表情の可愛さがちゃんと台詞にも出てる!
あとキスされる時の声がえっちなので今回キスシーン多めで大満足でした~~!

中性的な美人声の持ち主なので、こういった心理描写重視のピュアきゅん作品に多く起用されて欲しいなと思いました。煽り台詞が本当に良…。


攻め:飛騨くん(cv.増田俊樹さん)の感想


まっすーは演技がアニメアニメしていない印象があって、それが今回はぴったりハマってました!良い意味で少女漫画を実写化した映画のモテ男役ぽかったです。

余談ですが広島出身の男性声優さんって他にもほそやんとか誠一郎さんとか、演技が生っぽい人多いですよね~。このお話、方言は出てこないんですけど地方が舞台で。閉塞感から東京に飛び出したいという少女漫画ぽい背景です。まっすーの持つ要素が作品のノスタルジックさ?と噛み合っている感じがします。こじつけかもしれん。

低めトーンで、ぶっきらぼうな喋り方ではあるけど棒ではなく、徐々に朝日くんに惹かれていくグラデーション演技が良かったです!
飛騨くんは不愛想というか、感情が表に出にくいタイプなんですが凄い優しくて、独占欲を爆発させている様子が可愛らしい攻め様でした。ねこ好きに悪い奴はいない。

わたしの大好きなシーン集
・「会長?…待った?ほっぺた冷たい」意図せぬアザカワ
・「キスの練習はしなくていいんすか」のナチュラルさ
・先輩を想いながら一人でするところ
・体温計差し出すところのムッとした「んー」
・「……ほんっとアンタって人は…」の振り回され感
・先輩の台詞への反応全般(恋に落ちる音がした~♪)

攻めが煽られてるときの反応がポイントで、まっすーの言葉以外の声?息?の入れ方も素敵でした。攻め視点のモノローグがあったのもきゅんきゅんした~~両片想いすれ違いの醍醐味ですよね!

最後までシたらこの関係が終わってしまうのが嫌、という自分の感情に無自覚ぽかった飛騨くんですが、色々な人との関わりの中で徐々に気付いていく様子が丁寧。

まっすーの場合は「うお~この台詞こうやって言うんだ!」という予定調和崩しが上手い印象があります。CDだけ聞いていたときに惹かれた台詞(上記で言う「待った?」)を、後から原作確認したらさらっと読み流してた箇所で。CDで化ける演技ってこういうことなのかなと思いました。
優等生ぽい土岐くんと相性の良い共演でした!



キャストトーク(7分ほど)


土「性に対して前向きというか、グイグイ系っていうのは今までなかったので新鮮
言われてみれば確かに…?「愛の本能に従え!」の頃の黄辺くんがそう見せかけてたくらいですかね?

増「大人になってしまうと、あらゆるしがらみに迎合しながら生きていかなければいけない」(勇成くんと比較して)
何があったんだ。

あと「年上(の僕)から見ると飛騨くんが可愛い」と語る土岐くんに、まっすーが「年上?」と驚いた顔をしてたのは何故なんだろう…。

余談ですがお二人の年齢を調べたら1990年3月生まれのまっすーと、1989年5月生まれの土岐くんで同学年だったんですねぇ。意外。まっすーはテニミュの頃から知っているので不思議な感覚…。芸歴的にはまっすーの方が先輩なので「増田さん」呼びでした。



音作りについて


SEも自然だし、BGMも落ち着いていて作品に合ってるし、モブの声もメリハリが効いていて邪魔しなかったです~。

あと何気に凄いなと思ったのが静かなシーンでも背景の音がうすーく入ってて、完全無音じゃないのがリアル。専門家じゃないので詳しいことは何もわからないですが、違和感を覚える瞬間が一度もなくノンストレス仕様でした!




おわりに


原作のレビューを拝読して、「初心者向け」とか「よく見かけるような展開」とか書かれていたのもわからなくはないです。

でも!王道ってやっぱり人を惹きつけるから受け継がれていく部分があると思います。
そこに素敵なBGMと、初々しくて繊細な演技が乗って、総合的にとてもクオリティの高い作品に仕上げてくださったのがありがたくてありがたくて。
魂を洗濯された感覚というか、初心にかえってああBLって素敵だなときゅんきゅんしちゃいました。凄い出来の良いスイーツ映画。

たとえ似ている作品があっても、その人がその役を演じるのは一期一会なので…。商業BLファンと声優ファンを併発しているとなかなか抜け出せません。

土岐さん演じる朝日くんと、増田さん演じる飛騨くんに出会えて本当によかった!