高梨謙吾さんの受け珍しいなーと思って買いました!原作未読。
家族ものオメガバースのほのぼのイメージを、良い意味で後半に覆されます。お子さんも凄く可愛いくて、賑やかパートはちゃんと楽しいけどしっとりパートでは見事にエロい。
ネタバレ注意のあらすじ解説
・「運命の番」だったはずのクズの元夫の借金を負わされたシンママΩ受け
・我が子を守るため頑張って働いていたら、取り立てに来たヤクザ攻め様に見初められる
・オメガバース特殊設定:αの唾液はΩには催淫効果があるらしい。唾液で発情するので攻めの夜這いからの初セッ
攻め「俺のイロになれよ」(興津さん中低音イケボ)
子「ママ、なにいろになるの…?」
受けモノローグ「――こうして、俺の極妻生活が始まった」
トラック1が終わった時点でこの高カロリーっぷり。
展開が……展開が急だ……。
攻めのイロになれば、借金も受けではなく元旦那から取り立ててくれるそう。
もう解決じゃんね。やったね。
恋愛にもαの男にも懲り懲りだったシンママ受けが、
誠実なスパダリヤクザ攻めに絆されていくまで。
……を残りのトラック使って進めるんだろうなーと予想がつきました。
とはいえ受けの元旦那がとにかく酷くて、子供を孕ませておいて責任取らないクソヤローです。不幸中の幸いで受けはうなじを噛まれてなかった*1のですが、何せ運命の番なので、頭ではいけないとわかっていてもクズの元夫に惹かれてしまうみたい。
そういう意味では、生まれつき定められた相手に惹かれてしまう運命に抗って、自分の意思で選んだ相手と付き合う……というBLのお約束を踏襲しているんですね。αとΩだから、運命の番だからくっつくという単純な問題ではない。その辺のメッセージ性がしっかりしていて好感が持てるお話でした。
トラック2以降ダイジェスト。
子を養いながら借金返済するために職探し中の受け。
Ω専用の非合法風俗のスカウトに引っかかりそうになったところを攻めに助けられる。
お前にそんなのできねーだろ→α攻めの唾液でトロトロに陥落
とか、
受けを元気づけるために鯛焼き買ってきてくれる攻め様。中学生みたいな発想で可愛い^^ヤクザなのに優しい^^
とか、
αなんて信用しないって決めていたのに、案外素直で良い人*2な攻め様にときめいちゃって、チョロい自分が嫌になる……なヒロイン受け。
攻め「今は俺がいるんだからチョロくても守ってやるよ」(すげぇ良い声)
とか、
オチの見えてる恋愛攻防戦ですね。逆境のなか頑張ってきた受けちゃんが、我が子ごと守ってくれる強くて優しい彼ぴに甘えられるようになる過程なのでノーストレス!
※ただし攻め様は家事できないし、受けは自立を目指して働いているのでおんぶにだっこではない
※その間、組の人が愛息子・理来くんの面倒を見てくれているハッピーほのぼのヤクザライフ☆ なんかいいですねこういう共同体。子供の言動はいちいち可愛いし、低音ヤクザ舎弟との友好関係が微笑ましいです。
これだけだと流石に上手くいきすぎちゃうので、クズの元夫(たかし)再来というトラブルも起こります。理来くんの面倒見ないわパチンカスで借金こさえるわで離婚されたんですが…。一人じゃ何もできない元夫は、受けに対してまた一緒になろうと縋って来ます。
でも受けは攻め様に口説かれまくり、「運命の番」ではないはずの攻め様に噛まれたいと欲するように(純粋な愛ですね)。突然メンタル由来の発情期が来た時に、なんと元夫に見つかってしまう!
元夫のせいで敵対するヤクザに売り飛ばされ、無理矢理●されそうになったところに激おこバーサーカーモードの攻め様登場――!
と大体のお話は説明してきたのであとは
絡みとキャスト感想について
DISC2の「step.5」がやばい。リピるならこのトラックです。
シャルムガットさんはしんみりした聞かせ所の演出がうまい~~
前半の怒涛のハイテンション展開、受けの声を荒げるトーンについていけなかったオタクなんですが、このトラックで手のひらを返したように好き!!!!ってなりました。
高梨さんの声って何て言えばいいんだろう……。初めて受け声を聞いたんですが、高めだけどキンキンしなくて、程よく品があっておねだり台詞が可愛いんですよ(迫真)。
河西健吾さんにも近いんですが、もうちょっとダークみと女の子み抜いてハスキーな感じ。静かな音響のシーンで聞くと、高梨さんが元々持っていた声の儚さが強調されてえっ可憐~~~なります。発情期で弱ってるところも守りたくなる。
てか普通に喘ぎお上手じゃないですか?結構BLCDのブランクある人じゃなかったっけ?
わりと吐息感強めなところが聴きやすくて好きです。
最近の私は強●でもされたんか…みたいな苦しそうな受け声に遭遇することが多かったので、あ~気持良さそうだな〜ってのが伝わってくるだけで万々歳です。昨今のBLはやたら激しいシーンが多いので皆さん大変ですよね。発情とかいう謎ファンタジー設定もありますしね、いつもありがとうございます…。
「パパとママのないしょ時間」というトラックでは、「赤ちゃんできちゃう…っ」「龍河さんの子、欲しい…っ」まで言わされてて聞いてるこっちが照れます。ナイスプロフェッショナルでした。
「番のお薬」トラックの「ちゅーして…したい…。ね?」も可愛いなぁ。発情期よ永遠に続いてくれ。
高梨さん受けのBLCDが出るなら今後も買いたいです!!!!私かなり好きですこういうタイプの声質(他記事参照)。でもブックレットによると高梨さんって最初は攻めの龍河役候補で挙がっていたそうで。意外すぎる。
あ、攻め役の興津さんはずっとかっこいいです。フェロモンだだ漏れ。
「暴君ヤクザ」ってタイトルにあるけど、ちょっと強引なだけで、受けの心が追いつくまで待ってくれる誠実スパダリでした。FTでもおふたりに優しいって言われまくってた(笑)。彼が暴君なのは登場シーンとベッドの上だけだそうです。
濡場の言葉責めも本当お上手ですよね~~。αの唾液に催淫効果があって長尺でちゅーしてたのもえっちでした。
そういえばトラック3の「生まれる時から生き方が決まっているのは嫌だよな」という台詞は、受けへの口説き文句でありながら、ヤクザである彼の生き様に関する伏線っぽくて。でもその辺台詞で軽く流されたので、具体的にどれだけ汚いことに手を染めたのかはふわっとしたまま終わりました。
ガチガチヤクザというよりはむしろ、普段怖い人が大事な人(受けと子供たち)の前で見せる優しい顔がメインかと。安心して聞いてください♡
公式PVで声色は確かめられます。興津さん的には中低音で喰えない口調?かな?同じシャルムガットさんの「いけにえもんぜんばらい」よりもかなり王道路線。
にゃーん爆弾をくらえ
上の動画にて、最後の「にゃ~ん……シャルムガット」まで読み上げてるのカワイイw高梨さんじゃなくて攻め役の興津さんが担当なんですね!?なぜ!?
気になって、今更ですがシャルムガットさんのにゃーん担当を調べました。
1.かりそめビッチ南くん→田丸篤志さん(受け)
にゃーん(リアル)シャルムガット♡
予想外の方向からの剛速球。あざてぇかわいい
2.甘えたい獣→増田俊樹さん(攻め)
にゃーーん(堂々)シャルムガット!
力強い。これはまさしくお兄さん
3.年上のひと→野島裕史さん(受け)
にゃーん(真顔)シャルムガット
年上の魔性…動じない…
4.つむぎくんの先っぽ→野島健児さん(受け)
にゃーん(ロリ)シャルムガット!
甘すぎる…弟さんなんでこんなにいとけないの…
5.いけにえもんぜんばらい
にゃーんって言え……!
6.この度幼なじみと仮婚します→寺島惇太さん(受け)
にゃ~んシャルムガット♡
たぶんこれが100点な気がする。正統派あざとい
7.俺だけの専属アルファ→山中真尋さん(受け)
にゃーん(キリッ)シャルムガット
とてもお洒落なにゃーんですこと
8.君、シヲレルコト勿レ→土岐隼一さん(受け)
にゃーーん(平坦)シャルムガット
ローテンションにゃーんも可愛い!変化球萌え!
えっ、これ11弾『不機嫌イトコがかわい過ぎて仕方ないside直樹』(田丸篤志さん×小松昌平さん)、12弾『ホワイトライアー』(笠間淳さん×田丸篤志さん)、13弾『フィルイン・カラー』(増田俊樹さん×土岐隼一さん)はどっちがにゃーん言うんですか?
基本的に受けの担当が多いですが、田丸さんは第1弾で既ににゃーんしてるので敢えての笠間さん猫かも…?増田さんと土岐さんはお二方ともにゃーん済みなのでどっちか全く読めない…。
シャルムガットさんこんなトリック仕込んでたんですね。脳みそ溶ける…!
ほかのCDも大体予約してるので楽しみです。
おわりに
フリートークって、その声優さんが今までどんなBLCDにご出演されてきたのかBL観が何となくうかがえて面白いです。千晃くん悲劇的なオメガバでΩ受けやりがちとか。
高梨「こういった作品らしからぬ着地…」
興津「ちょっとよくわからない…笑」
高梨「ある種エロありきというか、扇情的な部分や(二人の)関係性の複雑さが際立って終わるイメージがあるじゃないですか。家族がいるからホームコメディな雰囲気に着地して良くないですか?」
興津「そんな作品も世の中には何本かありますよ…!」
BL経験値の差が……如実に現れてる……!
今までどれ程エロの印象が強かったのかわからないですが、本作のような幸せほのぼのBLもあることを高梨さんに知っていただけて良かったです♪
あと高梨さんがBL作品久々なことを「初めてで…」と言い間違えたときに、興津さんが「初めてじゃないでしょw」とご存知だったのも意外でした。高梨さんと興津さんってBLCDで共演されてましたっけ?他の声優さんのBL状況も把握されてるものなんでしょうか~。
ちなみに高梨さんはオメガバースが初、興津さんは子連れ設定が初だそうです!祝!
このお二人のキャストトークを聞くのが私は初めてなんですが、リラックスされてて適度にイジリつつイジられつつ楽しかった!やっぱりフリトあってこそですからねBLCDは。原作のご感想や2週間かかったという収録裏話、濡場のこだわりなど17分以上あるトークがあっという間でした。
素敵なBLCDをありがとうございます~後半を重点的に聞き返します!そして
高梨さんのBL受け役がもっと増えますように!!!!
(今回みたいな小動物可愛いママも素敵だけど、プライド高くて面倒くさいクールツン美人受けでも聞いてみたい…)