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BLCDの感想や男性声優さんについて

ざらめ鮫原作『幕が下りたら僕らは番』(土岐隼一×小林千晃)BLCD感想

2023/07/06 オリコン CDデイリーアルバムランキング 5位

『幕が下りたら僕らは番』、通称「幕つが」デイリー5位おめでとうございます~!

 

 

1.あらすじ&キャラ属性

密生はΩであることを隠して活躍するトップアイドル。αばかりの芸能界にいながらも努力で上りつめ、いまや国民的アイドルとなっていた。

そんな密生が最近苦手に感じているのは、人気急上昇中の後輩アイドル・瀬兎。才能に溢れ何でも器用にこなし、誰にでも愛される典型的なα――自分とは正反対の存在。

ある日、密生はステージ上で予期せず発情してしまう。瀬兎のおかげで事なきを得たものの、今まで抑制剤で抑えてきた密生にとって初めての発情。高まる興奮、イっても快感が収まらない――。熱に浮かされた密生はαである瀬兎に助けを求めてしまう。
「身体のおくがへんだ…欲しい…もっとッ…」

「ビジネス番」から始まったトップアイドル同士の織りなす、エロス溢れる激動のオメガバース



youtu.be

蜂谷密生はちやみつき(Ω・年上受)
cv.小林千晃さん
色んなことを努力で補っている、基本的にクールだけど攻めに対して少し劣等感アリ。
Ω性を隠して活躍するアイドル。仕事を続けるために番になることを受け入れる。

瀬兎真啓せとまひろ(α・年下攻)
cv.土岐隼一さん
器用で天才肌だけどそれを鼻にかけなくて人懐っこい。受けのことは尊敬している。
受けの秘密を知り、番になることを提案する。

www.chil-chil.net



~ネタバレ注意の個人的まとめ~
クール美人受けみつきさんと陽キャわんこ攻めせとくん。

Ω性を隠して生きる受け、発情しちゃって生きづらい
→そうだαの攻めと番になろう。アイドルユニット組もう
→ビジネス番のはずが人柄に惹かれ始めて…
→事件発生!受けがΩという秘密が世間にバレちゃう
→色々あってカミングアウト
→仕事も恋も上手くいってΩの社会的地位も改善

(オメガバース設定補足:番のいないΩは無差別に発情してしまうので、番のαにうなじを噛んでもらって発情期を過ごすのが安全策。抑制剤でもフェロモンを隠せるが体の負担が大きい)

で、後に明かされるようにずっと前から攻めは受けのこと好きでした~~なので恋愛的な障害はほぼないですね。当て馬もなし。ストイックな受けが一途な溺愛攻めに絆されていく過程を、アイドル要素と社会派要素も交えて丁寧に描かれています。

基本的に受けがモノローグ担当ですが、要所要所で攻めのBIG LOVE吐露もあるので、お互いの心情を想像しやすい安心安全仕様。

脇役だとマネージャーの石谷春貴さん、後輩アイドルユニットの市川蒼さん石井孝英さんがちょこちょこ喋ってます。石谷さんは兼ね役もあり。大沢とWITH LINE大集合!

 

2.おすすめポイント

①濁点喘ぎ&激しめえっち

フリートークより
千晃「キャラクター説明の中に『喘ぎ声の母音に濁音をつけるぐらい』って書いてあって……初めて見た」
土岐「思った。千晃くんのえっちが激しい」「発情してしまうところの表現がすごい…気持良く激しい」

始まりからして本能によって起きた事故のようなえっちで、とにかく絡みの回数が多かったですね。そして激しい!!!音だけで濁点が見える!!!

初期は受け本人の意思に反して体が勝手に反応しちゃう系なんですが、徐々に発情期(ヒート)じゃなくても、好きな相手だから感じるようになるっていう変化が素敵でした。

おすすめNUREBA↓
・欲情した攻めが一人でしてるとこに乗り込んで口でしてくれる受け
・自分でしてくれるとこを見せてくれる受け→攻めががっつく一連の流れ(無自覚煽り最高🥳)

普段は良い奴な攻めがたまに独占欲とSっ気爆発させてるのが性癖ポイントです!!!土岐くんが今まで演じた役の中でもトップクラスに攻め様度高めじゃないでしょうか。恋ヶ谷くん*1やウタくん*2はケツで抱かれるタイプですが、せとくんは結構しっかり抱いてます。意外と低音映え。

千晃くんは傾向としては雅くん*3や正己くん*4の演技が近いけど、本作は家族仲が良好ですくすく育てられた子なので、攻めをきつく突っぱねるとかはあんまりない。
あ、でもみつきさんって真面目すぎて愛されてる自覚が薄いようで、迷惑かけるから……とせとくんに番解消を持ちかけるシーンはヒヤヒヤしました。BL的にいちばん萌えたのはそこかな!


絡みシーンについて他にも裏話盛りだくさんなフリートーク面白かったです是非~~。結構赤裸々に話してくださるんですね!?
喘ぎのすぐ後に繊細なモノローグを録ったという切り替え上手な千晃くん、ヒート中のシーンはマスクを二枚重ねで収録されたという土岐くん、ナイスな指示を出してくださったざらめ鮫先生に感謝を……!

 

オメガバースの王道ハピエン

オメガバースというしんどい世界観の中で、素直な光属性攻めに救われるクール受け。

天才×努力家カプゆえの苦悩もあるのかな?と勘ぐりましたが、そもそも攻めがアイドルになったきっかけが受けに憧れたからなので、本作では下剋上とか立場の逆転とかはなさそうでしたね。お互いトップアイドルで対等な雰囲気。


みつきさんがΩということで社会的立場が弱かったり、偏見を持って見られたりと辛い展開もあるんですけど、側に理解して支えてくれる人がいるお陰で、壁を乗り越えていく勇気を身につけるという成長物語でした。

フリートークで千晃くんも触れていましたが、カミングアウトシーンが教科書みたいに素敵……そんな優しい世界が訪れたらいいなってすべてのディストピアオメガバースものに対して言いたい……笑

モブには酷い奴もいますが、マネージャーや後輩、両親、CMくれる偉い人は良い人たちだし、何よりせとくんとみつきさんがそこまで拗らせてないので安心して推せるなって思いました!

③アイドル描写がガチでリアル

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このMV、気合いの入れよう凄くないですか!!!?

Limtity(通称りむち)のデビュー曲『EDGE』からしてもう完全にアイドル……。
フル尺のラップパート好きすぎてリピから抜け出せません。二人とも歌上手すぎる。りむちは実在します……。

 


BLCD関係の動画で27万回再生(2023/7/9現在)(2023/5/18うp)ってなかなか取れない数字ですし、たぶんBLだとわからずに「何か新しいアイドルジャンル始まるのかな~」と偶然見た人も多いと思うんです。そのくらい目を引くインパクトがある。

先生も言及されていますが、大体ドラマCDって結構ディスクにイラストが描かれてたりするのに対して、アイドルが出すCDアルバムのようにスタイリッシュなデザインで世界観の徹底が凄い!!!

特典ブックレット用にもう一個CDケース的なものがついてきたのも多分アイドル仕様です。細部までこだわって作ってらっしゃる~~


しかもアニメイト限定セットで『Limtityのオールナイトジャパン』というトラックが付いてきて。お互いプライベートな質問に答えるやつも楽しかった!
当たり障りがない回答っぽく聞こえるけど、実はここ体の関係あるんだよな……と想像するとニヤニヤしちゃいます……。キャラクターの深堀りできるって意味でもありがたいですねぇ。全カプ導入して欲しい神企画。

こういうファンに見せるアイドルとしての顔を知った上で、素の二人のドラマを聞くことで背徳感と萌えが味わえます♪

 

3.個人的感想

全肯定ではないので苦手な方はここでブラウザバック推奨。











 

 

 

 

 

 

この言い方が正しいのかはわからないですが……

”外に向けた”BLCDだと思いました。

本気で新規狩りに来ている感。アイドルソングとMVまで作って、イベントもあって、広報も気合い入ってるのがにわか心にも伝わります……。逆か、作品のPRの一環にたまたまドラマCDがあったから相乗効果っていうのもあるかな?

キラキラ王道でとっつきやすい、絵が上手い(フォロワー数8万超え)タイプの作家さんのお話なので、もしかするとオメガバースを何百作も読んでた猛者からすれば「よくある展開だな」と思われるかもしれません。

でも今このタイミングで、小林千晃さんと土岐隼一さんのアイドル性や演技力を普段そこまでBLCDを聞かない層にもアピールできたという意味では成功じゃないでしょうか。

BLCDがキャスト買いより作者買いが多いのは推定売上枚数調査より。それにしたってキャストによって数字が左右される部分もあるので……人気はあるに越したことはないです。

wakabano.hatenadiary.com


ってただの一オタクがなに偉そうなこと言ってるんだって話ですが。すみません💦

 

あくまで初聞きの感想なので、また聞いて変化があったら書き足しておきますね!ではまた!

 

追記

『俺のサブを暴くな』(小林千晃さん×田丸篤志さん)
『着飾るヒナはまだ恋を知らない』(小林千晃さん×松岡禎丞さん)
のキャストが発表されましたね!

もしかして……ざらめ鮫先生って小林千晃さんがお好きなのかしら?

CDレーベルは「幕つが」と「かざヒナ」がフロンティアワークス、「俺サブ」がシャルムガットなので狙って被せるという感じではなさそう…。


作者さんのドラマCD同時試聴会に行くのが趣味なんですが、Sub躾や愛日は原作者さんの理想が通ったとおっしゃっていたので、声優に詳しい方ならたぶん直接指名なんだろうなって思います。

さすがに全作に同じキャストさんが出演されている例って珍しいですからね~~。

期せずして三作ともCD買う予定なので、そちらも追々レポ記事をUPできたらいいなと思います。

 

*1:さばみそ原作『セックスセールスドライバー』より。受け役は内田雄馬さん

*2:澄谷ゼニコ原作『かわにさざなみ』より。受け役は鈴木崚汰さん

*3:咲本﨑原作『この手を離さないで』より。攻め役は阿座上洋平さん

*4:山田ノノノ原作『跪いて愛を問う』より。攻め役は山下誠一郎さん