BLCD沼ぽちゃ

BLCDの感想や男性声優さんについて

某LアワードのBLCD&声優投票結果に納得できない(お気持ち長文)

 

某所で開催された商業BLのお祭りについて。
色々話したいことがある。

「幼馴染じゃ我慢できない」ってそんなに人気なんだとか、「ラムスプリンガの情景」の順位高いけどもっと高くていいのにとか。自分が日頃感じていた評判と違うな…と感じる部分が多かった。

そもそも私の認識自体が間違っていた可能性もある。
BLCD及び声優への認識をアップデートするためにも、この違和感の正体を探っていこうと思う。

 

 

1BLCD部門、投票層が偏っている問題


ち〇〇るというサイトで行われる人気投票である以上、当然バイアスはかかるだろう。ノリが合わなくて苦手というオタクも何人も見てきた。が、それ以上に気になるのが

「BLアワードに投票する人達って、普段からレビュー書いたり評価ポイント入れたりしてないよね?」という疑問である。

投票するためには無料のサイト登録が必要だから、一応投票者がち〇〇る会員なのは確実。でも、普段からただレビューを読むだけ、情報の検索だけしかしてない人いっぱいいるよね?

その最たる例が私だ。2010年代前半からデータベースとして参考にしていたし投票もしてきたけれど、自分でもレビューを書き始めたのは半年前。評価点の制度も、BLアワードにノミネートされるために必要だと聞いて今回初めて入れ始めたくらいである。それではまず、


普段のレビュー評価点とBLアワードでの投票点にギャップある説

を検証していきたい。

「普段のレビュー評価点」に関して補足だが、ち〇〇るでは「神(5点)、萌2(4点)、萌(3点)、中立(2点)、しゅみじゃない(1点)」の選択肢から投稿者が評価していく。ちなみにこれ、レビューの文章を書かずに評価だけも可能である。(ROM専は評価すらしない。そもそもあまりサイトを見ない。なのにアワードだけは投票に来る)

そして累計の評価点が2022年12月31日の時点で大体100ptを越えていたCDはBLアワードにノミネートされるという仕組みだ。なので12月末に発売のCDはノミネートの時点でハンデを負っている。たとえば次に来る部門1位を受賞した「この手を離さないで」のBLCDはノミネートすらされなかったが、もっと発売が早ければランクインしたのではないかと思う。

「BLアワードでの投票点」に関しては、一人何点かはわからないが、1位と2位の作品を選んで投票する仕組みだ。

そして、BLCD部門のアワード順位がこちら。

表1 アワードBLCDランキング上位20作


BLアワードは「普段のレビュー評価点」+「BLアワードでの投票点」の合計で得点が決まる。20位までを書き出してみたが…

これ、ほぼ投票点だけで順位が決まっている。

例外として「恋が満ちたら」と「ヒーリングパラドックス」は一つ下の順位の作品よりも投票点がやや少ないけれど、レビュー評価点が多いのでその分プラスになっている。が、レビュー評価点で順位が前後しようとたった一位の差なので、誤差みたいなものだ。

レビュー評価点はしょせん足切り、大学入試におけるセンター試験、就活における適性検査くらいの立ち位置なのかもしれない。ただし基準に達していなければノミネートすらされないし、状況をひっくり返すこともあるので、応援したい作品には普段からポチポチ評価点を入れた方がいいと感じた。

元々私がこういう人気だと認識していた、レビュー評価点だけによる順位はこちら。

表2 レビュー評価点で並べたアワード上位20作


※表2におけるレビュー順位とは、あくまでBLアワード上位20位の中で、ノミネートされた12/31時点の話であることに注意して欲しい。


何が言いたいかって言うと右端。レビューのみの順位→アワードの順位のギャップである。

レビュー→アワードで下がり幅が大きいCD
宵々モノローグ(レビュー6位→アワード20位)
副音声はうるさい十分に(レビュー7位→アワード19位)
ヒーリングパラドックス(レビュー2位→アワード11位)
ラムスプリンガの情景(レビュー1位→アワード9位)
神様なんか信じない僕らのエデン(レビュー3位→アワード10位)
ごちそうΩはチュウと鳴く(レビュー9位→アワード16位)

言い換えると、普段からち○○るを利用してレビューや評価を行う層から人気の高い作品である。私は大体読んでいるのだが、王道要素を踏まえつつもひねりがあって面白く、何度も読み返したくなる良作たちだ。キャストもベテラン揃いでドラマCD映えするタイプだと思う。

なぜアワードでは通常評価点よりも下がったのか

・レビューは1人何作も評価できるが、アワードの投票は2作のみだから

これは普通にある。BLCDリスナーに支持されていても、応援できる作品は2作のみ。声優の方も複数のCDに出ているので票が分散してしまう。

・玄人受けの良い作品だから
レビューを色々見てて思うのが、BLCDファンは評価が厳しい。耳の肥えたファンでも納得のストーリー、演技は確かに素晴らしい一方で、ライト層が手を伸ばしにくいのかもしれない。
「ラムスプリンガの情景」なんて文句なしの名作だと思うけど…。敷居は高いかも。あと「ヒーリングパラドックス」は原作のカットがあったり、初受け特需でレビューが盛り上がったり、それぞれ個別の事情はあると思う。


レビュー→アワードで上がり幅が多いCD

「歌舞伎町バッドトリップ」(レビュー13位→アワード4位)
「フェイクファクトリップス」(レビュー15位→アワード5位)
「幼馴染じゃ我慢できない 2」(レビュー17位→アワード2位)
「ブルースカイコンプレックス sixth」(レビュー20位→アワード3位)

こちらは対照的に割とライト、王道、とっつきやすいタイプの作品が多いと思う。私もブルスカ以外は聞いたしふつうに面白かったけど…強い印象は残らず、このキャストなら他の作品を推したい気持ちがある。

なぜアワードでは通常評価点よりも上がったのか

・原作者の先生のフォロワー数がめちゃくちゃ多いから
わかりやすい数字として、Twitterのフォロワー数を調べてみた。汀えいじ先生(6.9万)、末広マチ先生(8.2万)、百瀬あん先生(10.2万)、市川けい先生(7.1万)※百の位を四捨五入した数字。

この方々のファンでかつBLCDも買う人って、ち○○るじゃないところの住民なんだと思う。普段はCDのレビューはあまり書かないけど、BLアワードの投票数は多い。

ちなみにさきほど挙げた通常レビュー点が高い作品の原作者の方々は、大体2~3万フォロワーだった。十分多いし固定ファンを獲得している。どこか特化した部分があると刺さる人に凄く刺さるので、熱いレビューも増えてくるのではないか。

・CDが売れてるから
最悪のケース「○○先生の漫画が好きだからCDは買ってないけど投票します!」も考えたが、「歌舞伎町バッドトリップ」や「幼馴染じゃ我慢できない」「フェイクファクトリップス」は実際にCDも売れているとわかる。数字で結果を出してるのだ。

BLCDの売り上げランキングに関しては後で詳しく扱うが…
ファンの声が大きいというよりはむしろ、たくさん買っている人がいるのにも関わらず、サイトでレビューが少ないせいで人気を過小評価されていた作品と呼んだ方が良いと思う。

え、過小評価していたのはお前だけ?SNSを見ていれば人気なのは明白?
…普段からレビューサイトのヘビーユーザーなので知らなかった…。私の認識が甘かったです申し訳ございません。

・人気シリーズは評価されやすいから
上記3作は売り上げも普通に高いが、ブルースカイコンプレックスの第6巻はその限りではない。これはただの私の想像だが、ブルスカはかなり長く続くシリーズなので、今更CDのレビューはしないけど買ってるし、アワードでは投票しようと考える固定ファンが結構いるのかもしれない。

5パターンの投票者タイプ仮説

ここでざっくばらんに投票者のペルソナを考案してみた。

①普段から様々なBLCDを買う。熱心にレビューを書くし反応を調べる(いわゆる"識者")
② BLCDはたまに、好きな原作や好きな声優だけ買う。熱心に宣伝する
③BLCDは(多〜少)買うけど表立って反応しない
④BLCDを聞かない原作及び作家の信者
⑤BLCDを聞かない声優信者

①の識者というのは参考にさせていただいてるレビュアーさんご使用の呼称。BLCDに詳しくて、豊富な知識と経験があって、何百枚も比較して聞いている分厳しい目線で評価する玄人の方々を指す。

➁はBLCD自体にはどっぷりではないけど、発信力が強い方々。商業BLが好きで、好きな原作がドラマCD化されたら買うし、先生に感想リプを送ったりするようなアクティプな人のイメージ。複数買いして店舗別特典も揃えてそう。アクスタと写真撮ってそう。

③は普段レビューを書いたり反応したりしないけどBLCDは聞くし、年に1度のお祭りでは投票してみるタイプの方々。過去の私だ。というか大体の人がそうだと思う。こういう人って投票コメントも書かないのでかなり見えづらいのが問題である。

④は「CDは買ってないけど、〇〇先生の作品だから投票します!」みたいな方々。言わないだけで意外と沢山いると思う。なんなら違法アップロードだけ聞いてる人とかも…やめて。高いならBLCDはレンタルでも聞けるし、CDの現物を手元に置けなくてもデータ配信で買える。

⑤は声優ファンで「BL興味無いし聞かないけど声優好きだから投票だけします!」な方々。正直そんなにいないような気がする。友人のアニオタ(Yes二次腐、NoBLCD)に投票をすすめても、詳しくないからちょっと…と難色を示されたし、そもそもち〇〇るに登録してなかったりする。

BL愛好家向けのサイトのため、④の作家(作品)信者の方が⑤の声優信者よりよっぽど多い体感はある。なんなら信者ですらない、ちょっとBL漫画で読んだことあるから投票だけしよっていうライト層もSNSで見かける。

①の識者タイプが②の声が大きいファンを批判する姿はよく見るけど、投票結果の鍵を握っているのは③のサイレントマジョリティーではないかと疑っている。

 

サイレントマジョリティーが結果を左右する説


サイレントマジョリティーとは「物言わぬ多数派」のことである。てちの話ではない。たとえば推しにファンレターを出さないタイプのオタク。今回はBLCDを聞いても感想を全世界に発信しないファンのことを示す。

ち○○るというサイトに限らない話だ。
そもそも、BLCD買って聞いて、さらにち○○る、BLCDwiki、個人ブログ、YouTubeなどなどインターネット上に長々感想をうpする人。あの人とかあの人とかすぐに思いつく。目立つし、私も意識して探して見に行ってるから印象に残るけど、きっと割合的にはめっっっっちゃ極少ない。

大抵聞いて終わり。もし発信したとしても感想でプレゼントキャンペーン同時視聴会ハッシュタグつけてツイートするくらいで、わざわざレビューサイトには投稿しない。

(今はち○○るもBLCDwikiも結構過疎ってて、SNSを漁らないと感想が見つからない作品も結構ある。その…Twitterで呟いている内容をそのまま投稿してほしい…)(ブーメラン)


たぶんこんな感じの流れではないだろうか。

サイレントマジョリティーなBLCD購入者→レビューを書かない→好感の反応が他人に伝わらない

【Aパターン】
→BLアワードに投票はする→えっこの作品こんなに人気だったんだ?(違和感発生)

【Bパターン】
BLアワードに投票すらしない→売上枚数でやっと存在がわかる


Aパターンに関しては前述の「普段のレビュー評価点と、BLアワードでの投票点にギャップが生じる説」で触れているので、次はBパターンを考えたい。本当にサイレントなら投票もしないだろう問題。

 

閑話休題、アワードとか関係なく売れてるCDランキング

「実際BLCDの売上ってどのくらいなんだ?」

CDレーベルの中の人を強請って聞き出したいところだが、私にはそんなコネもツテもないのでBLCDwikiとオリコンを参考に検証していきたい。あくまで”CD”の売り上げであって、ポケドラ等データ配信には言及しない。あとアニメイト限定盤で小冊子を付けたりして販促するCDとそうでないものがあるけれど、条件を揃えて比較するのが難しいため無視して突き進む。

さて、私のにわか知識でいうと、BLCDの売上枚数は1,000枚を越えていれば多い方だと捉えている。順位だとオリコン週間ランキングで50位以内に入れば、推定売上枚数が公表されるらしい。古いデータはすぐに見れなくなってしまうのでその週にチェックしなければならない。※間違ってたらやんわり教えてください。

アワード関係なく売れているBLCDの具体例でいうと、たとえば「息できないのは君のせい」がある。ち○○るではレビューがついてないし、wikiでもさほど盛り上がってないから、私は人気のBLCDという認識を抱いていなかった。

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でも売れてるんですよ。かなり。

私が確認した範囲だと第3巻はオリコンCDアルバムデイリーランキング1位、ウィークリーランキング36位の推定売上枚数1,514枚。元々シリーズは続けば続くほど人気が落ちていくのが定番で、途中でCD化が打ち切られる事例も多いのに、3巻まで安定して出ている時点で売れっ子である。
まぁBLCD識者でわざわざ濡場のないサトタク受けを選ぶ人は少ないと思うんだけど。

原作ファンの方は勿論のこと、
濡場は生々しくて聞けない方、
もしかして意外と…存在する(いる)…!

そういう人はBLCDサイトでレビューをわざわざしない!

だから私が見つけてないだけ!

なんなら私のTwitterタイムラインも活発にBLCDのツイートをする方々で構成されているため、どうしてもエロエロな方向に偏ってしまうのかもしれない。

そんなバイアスを取り除くべく、売上の数字を調べた表がこちらだ。

表3 オリコン週間ランキングと推定売上枚数の表


※「歌舞伎町バッドトリップ」(1巻の方)は最高順位が24位なのだが、その時の推定売上枚数がBLCDwikiに記載されていないため不明。オリコンのサイトでも古い記録なので見つからず…。

※50位未満に関しては、定売上枚数がわからず、順位もその週の他のCDの強さで決まる相対的なものなので並び順に意味はない。

これ、かなり面白い。

オリコン週間ランキングとそこからわかる推定売上枚数が多い順に並べると、レビューやアワードでの人気と違うものが見えてくる。アニメ化もされただかいち人気はともかく、BLCDの識者ほど意外なラインナップなのではないだろうか。

特に「嫌いでいさせて3」「ナカまであいして 2」「息できないのは君のせい2」「セックスドロップ」「マスク男子は恋したくないのに2」はち○○るのレビュー評価点が100ptに満たずにノミネートされなかった。でもノミネートさえすれば高順位を狙えたであろう。CDとしてはかなりの数売れているので人気である。く、悔しい…!


「僕の番はサラブレットΩ」は千晃くんとずんたさんという比較的若手の共演で、BLCD識者の認知度は低そうだが、だいぶ売れている方だと思う。だって、私が地元のアニメイトでCD予約しに行った時に売り切れていたので。予約で売り切れって何?月に数枚のBLCDを買うオタクとしても初めての経験であった。ぜひスピンオフのコタ夏編、誠一郎くんと壮馬くんの共演もいつかCDになったらいいな。

あと一応原作者の先生のTwitterフォロワー数も添えてみた。CDの売上(サイレントマジョリティー的な人気)も、フォロワー数と関係している気がする。直接因果関係があるのではなくて、SNSで大量の人からフォローされるような素質を持ってる作家の作品は、CD化した場合にも売れやすい。

聞いた人の評価が高いCDと、買って聞く人が多い人が多いCDって結構違う。
たとば「歌舞伎町バッドトリップ」はレビューを見る限りあまりプラスの評価をしていない識者もいるが(私は普通に好き)、2巻でも1,000枚越えの数字を出している。買う人が多い。一部の人が絶賛するCDよりも、賛否両論分かれるくらいに広い範囲で聞かれたCDの方が売上はいいのは納得がいく。

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購入のきっかけが原作の人気なのか声優の人気なのかは私にはわからないが、とりあえずはいかに買おうと思ってもらえるかが重要なのかもしれない。(ってか新宿じゃなくて渋谷では?)

3声優部門、こんなのただの人気投票じゃないか問題

人気原作にキャスティングされたもんがち説


論理性皆無でひたすら数字の話をし続けたが、ここからはただの印象論。

BLアワードの順位、たぶん声優の本人人気より、人気のBLCDに良い役でキャスティングされるかにかかっていると思う。体感だけど。

例えばアワード2023だと9位の八代拓さん
代表作:幼馴染じゃ我慢できない 2【ふれあう指先盤】
2022年の20位未満から一気にランクアップ。勿論「おさがま」の演技が評価されたのは関係しているだろうけど、「おさがま」に出演することで初めて八代拓さんのBL演技を聞く機会を得たファンの人もいるのでは?
いや男はじ第6弾から色々凄くて固定ファンはいただろうけれども。過去最高順位に至ったのは百瀬あん先生の作品にキャスティングされて、多くの人に知られたからだと予想する。

他にもアワード2022の伊東健人さんはあらた六花先生の人気作「鬼上司・獄寺さんは暴かれたい。」で7位に。アワード2021で1位の新垣樽助さんはヨネダコウ先生の「囀る鳥は羽ばたかない」がある年かない年かで結構順位が変わってくる気がする。
まぁアワード2016なんてレビューで酷評されていた田丸篤志さんが「男子高校生、はじめての第2弾」で7位取ったくらいだから…。当時は壮馬くんとか松岡くんの方が上手いのに何故こんな上位にとは思ってた。そういうタイミングと作品運とか、BLCD以外の要素も関係してきますな。

ノミネートされた作品、声優を全て聴き比べて巧拙を判断できるオタクは滅多にいない。はずである。そもそも演技力を評価される場ではないので、話題性とか普段BLCDを聞かないような人をこっちへ引き込めたかが鍵だと思う。どかんと一発人気作を仕留めると強い。

……で、どうやって人気作にキャスティングされるか問題だが。
オタクはキャスト要望をCDレーベルさんや最終的な決定権を持つ原作者さんに伝えてみると、必ずしも叶う訳ではないけれど、何かしらの参考にはしてもらえるらしい。この件だけで長々と語れるので別のブログで扱いたい。

 

BLCDの出演数が人気と反比例している説


人気って一般アニメやゲームの影響もあるし、本人のタレント性にも拠るし、一概には言えないけど…。少なくともBLCDにたくさん出れば上位にランクインするものでもない。(反比例かは人による。)

もちろんBL出演が増えるなかで、人気作に起用されるとか、そこでの演技が好評で話題になるとか、新たな一面を見せてくれたら、「たくさん出た声優さん=人気」に見えるんだろうけど。たとえば今回だと5位の阿座上洋平さんはそういうプラスの流れが来ていると思う。アニメでもブレイクして名前が広まったし。

逆に多く出ている割に、上位で見かけることが少ないのは…中島ヨシキさんとか。今年は11位以下が発表されていないのでわからないけれど、2022は確か20位未満だった。
ヨシキくんってBLへの貢献度が高いし、とにかく役の幅が広くて何でもできてしまう分、至るところで遭遇しがちである。そのため「私が応援して押し上げなくてもBLCDいっぱい出てくるだろうから…」というファンの慢心を誘発するのではないだろうか。

私は特に彼目当てでCDを集めている訳ではないのだが、耳にする機会はかなり多い。演技が上手くて自然で申し分ないが、選ばずとも聴界に入りこんでくるのでややありがたみに欠けるかも…。個人的にこれは「鳥さん現象」と呼んでいる。鳥さんもいつもいた。探さなくてもいた。でもやっぱりいてくれないと寂しいし、声を聴くと落ち着くのでずっといて欲しい。

(ほかにも出演が多い熊谷くんはシンプルに知名度の問題?識者受け良くて演技上手いし、モロBLで人気出そうなタイプの声質なのでアニメの人気作を射止めればさらに強そう。)(あとは百瀬作品かあらた作品、しっけ作品に出るとか…)

逆に、卒業しそうな声優の方がオタクは惜しみがちである。大切なものは失いかけて初めて気づく理論。

わかりやすいのが古川慎さん。古川さんは2017年から現れて2年後には1位に。さすがに2021年は9位、2022年は11位と徐々に下がってきたのだが、ここへきて3位に再浮上…。
2021年を最後にBLCDの新規メイン出演がなく、普通にこれもう卒業だろという雰囲気なんだけど、だからこそファンは大いに需要があることを伝えたくなって、コメントにも熱が入っている。「BLCDレーベルはもっと古川さんにオファー出して!」的な圧が強い。その辺は事務所とか本人の都合なのでどうなるかわからないけれど…。叶って欲しい。

あとベテランのオタク多いがち。
今年7位の立花慎之介さんは出演数ランキングで見かけた記憶がないが…。この前オタ友とパラライのDVD鑑賞会を行った際に立花慎之介の有効活用」という野次が飛んできたことがある。ミステリアスで色気のあるSっぽいキャラというのか、「こういう役と言えば立花さん」ブランドを確立しているから根強い人気なんだろう。多分。

今年10位の野島健児さんは世代のオタクも多いだろうし人気高めの原作を複数抑えているからランクインも納得。今年は受けの出演数ランキングでも3位で若手に混じってて、良い時代になったなーと思う。

タレント性が高いと人気出る説

遅ればせながら、壮馬くん三連覇おめでとう!!!!

ちなみにこのブログは男はじ16弾を聞きながら書いている。

無垢なのに大胆で、自覚せずにあざとさ百点満点の台詞を叩き出してくれる唯月くん、すごくよかった!強気チョロイン受け?な役が壮馬くんは本当に上手い。

既にフラゲ日にSNSの隅の方で感想を呟いているのだが、ら行が甘いのもあどけなくて可愛いし、リアル寄りじゃなくてキャラクター感強いタイプの演技がハマってた。大好き。

かと思うとフリートークでは聞き上手の優しい先輩で、BL経験の浅い田所くんの話を色々と聞き出して盛り上げてくれて…締めにはオタクの欲しい言葉もくれて…そつのない優等生だなと感動した。

私の昔の推しなんてフリートーク地獄だったから…。態度悪かったり作品の内容そっちのけで下ネタトークしたり他の声優の悪口言ったりカマトト発言で空気凍らせたり共演相手に塩対応されて可哀想すぎて居たたまれなかったり…それはそれで良い思い出だけれども。
最近の子はしっかりしているし、失言とかしなさそう。普段から優等生な子が安心して様々なところに推されるんだろうなと感じる。(※最近のオタクは和菓子屋とかパンダの赤ちゃん事件とかを知らないと思うので不問にする)(先輩に飛び火さすな)


壮馬くんはTwitterを見ててもファンの反応が多いし、人気作に続けて起用されるってことは多分CDの売上も良いんだろう。男はじはオリジナルだったけど、原作あるときはちゃんと読み込んで鋭い分析を聞かせてくれるので関係者の受けが良いのもわかる。

2016年の「愛の裁きを受けろ!」時点で、樋口美沙緒先生もnoteで「本当に深慮という言葉がぴったりの、よく物事を考え、見てらっしゃるかたならではの演技」と絶賛されていた。

note.com


ただ、識者で壮馬くんの演技を褒めてる人は意外と少ない。いや勿論たくさんいるけど人気の割にってことで。私は演技に詳しくないから普通に上手いし受け受けしくて可愛いと思うけど。…確かに独占されるよりは色々な声優で聞きたいし、レーベル側の安定して数字出してくれる人に任せたい気持ちもなんとなく想像できる。

数百枚聴き比べてる玄人目線からすると、演技が型にはまっていて、いつもの壮馬くん(予想)を上回ってこないからつまらないらしい。そもそも数百枚聴き比べるのが普通じゃないと思うが…。この前目にしたレビューで800枚聞いたけどまだまだ少なくて…と書いてる人がいて驚いた。多分制作する方も、BLアワードで壮馬くんに投票する方も、全部聞き尽くすとかは想定していないと思うので、識者の耳が肥えすぎてるせいだろう。

私はまだ20作くらい?のため壮馬くんを飽きる程聞いていないのだが、声の幅が広すぎて「違う…上手いけどそこのトーンじゃない…!」ともどかしく思うことがある元推しタイプよりも、オタクの欲しい球をど真ん中に投げられるタイプの方が人気は出やすいと思う。

人気原作に起用されるからそもそもCDを買われる機会、壮馬くんの声が聞かれる機会が多いというバイアスは当然あるだろうけど、普通に本人のアイドル力?歌の活動やアニメやゲームでファンを得ているのも考えられる。BLCDオタクを増やす入口になってくれるなら有難い限りである。

攻めやオリジナルCDを断っているんじゃないかという都市伝説が一時期あったような気がするけど、最近は別にそんなことないらしい。壮馬くんのパセリと化している推しとも、いつかメインで絡んでみて欲しいなーと思う。 

 

4とりとめもない愚痴

もっと頑張ればよかった

 

wakabano.hatenadiary.com


このラインナップを見ていただければわかるように、私は全然識者じゃないし、数字至上主義でもないし、玄人受けもライト層受けもそこそこな隙間を泳いでいるはぐれオタクである。

なので推しが声優部門10位以内に入れるなんて当然思ってなかったけど、でも、もしかしたら20位以内には入れたかも…って希望はほんのすこしあった。発表の瞬間は心臓バクバクだった。でも結局11位以下の順位はわからず…ほっとしたような物足りないような…。

なんで教えてくれないの???そこ気になるのに???という困惑が先走ったが、むしろトドメを刺されなくて良かったのかもしれない。順位なんて関係なく推しが優勝だから!

とはいえ…とはいえさぁ(情緒不安定)。

ノミネートされた作品も勿論大好きだし、何回も聞き返すくらい素晴らしい出来で、BLの枠を揺るがす話なのでちゃんと評価されるべきタイプだと思う。
でも、もし他の数字が強いライトな作品でノミネートされたら…八代くんみたく原作人気ブーストかかってくれたんじゃないか…。とか
そもそも私一人の評価点ではどうにもならないけど、せめてもっとたくさんレビューを書いておけばよかった…とか後悔はいろいろ出てくる。

私には発信力がない。

SNSのフォロワーもいないし、このブログだっていつもアクセス数一桁である。

こそこそやるよりも、もしかしたら誰か目に入るところで発信した方が良いかなと常日頃感じる。でも根暗なのでこうやって誰にも読まれない長文を書いてしまう。

私が推しのために何かできるなんて思いあがり甚だしいけど、ファンの言葉が影響を及ぼす例だってある。サイレントマジョリティーにならずに生きたい…と感じた。

 

フォロワー数で左右されるこんな世の中じゃポイズン


キャッチーで綺麗な絵を描くのが上手い方、SNSでの発信力がある方の作品って人気だしドラマCD化されやすいし売上も良い。それは数字が示している。ただ、絵の上手さってCDの売上には繋がるけど、CDとしての面白さとは必ずしも関係しないんじゃないかと思う。

「絵が作品の魅力を担っている漫画→いざ音声だけになるとそんなに…現象。」
えっちなシーンは特にビジュアルの力が大きい。
勿論絵も話も両方上手い人もいる(アワードで入選するような方はそう)ので、キャッチーな絵が上手い人は内容が浅い訳って言いたい訳じゃない。画力で上乗せされていた武器を失うだけ。だから耳が肥えた人からすると物足りなくて違和感を抱くのかもしれない。

一方で、万人受けする絵柄でないけど内容重視で話作りが巧みな人、小説原作オリジナル脚本の方がCDになったときの満足度は高かったりする。絵に語らせてないから状況説明もわかりやすいし。ただ同人もそうだけど字書きさんは絵描きさんほどフォロワー多くないジレンマなんだよな…。

SNSはパッと見て海外の方でもわかるビジュアルが有利でフォロワー数も増えやすいから仕方ない。そもそも小説読む人は少ないし、ドラマCDを聞く人はもっともっと少ない…。

小説原作がたくさんあった昔の方が、聞きごたえあるCDが多かったと感じる。これは思い出補正だけではないと思う。田所陽向くんに英田サキ先生みたいな重厚な刑事もの作品こないかなーとか、推しに花降楼シリーズの藤野みたいな遊女役が回ってこないかなーとか夢想してしまう。ぐぬぬ

若手が注目されへん…


いつも同じ面子…じゃないんよ一応。新しくキャスティングされるBLCDを見れば「興津小野佐藤新垣古川」で膠着した時代とちゃうのはよーわかる。
ベテランはたまに帰ってきてくれはるし、若手も新しい子がどんどん出てるし、今が一番楽しいとすら思う。

たとえば阿座上洋平さんを筆頭に、小林千晃さん、鈴木崚汰さん(事務所移籍後はどうやろ)、佐藤元さん、田所陽向さん、あと最近出るCDだと広瀬裕也さんや重松千晴さんも!世代交代の波を感じるんやが、同時に、古参ほど気持が冷めてしまってきているような恐れがある。

私は若手も好きで、今はポプチェリCDを聴きながら書いている。でも若手にハマるきっかけは「推しに声が似ていたから」「役柄が近いから」というしょーもないものである。

この人のオタクはこの人に流れるのはどや?って提案する推し増しマップを作ってみたいけど絶対怒られる予感しかない。この過疎りまくったブログで、私の推しに限定して書くなら「ふーんこうやって流れたのね」程度に受けとめてもらえるやろか。人の推し遍歴を拝見するのが好きなんで、個人的にも凄い興味はあるんやが…。
対立させる流れやなくて、ベテランも若手もええねって笑い合える未来が欲しい。

(千晃くんの関西弁のトーン真似してみたかったけど難しいわこれやめよう)

 

5終わりに


有難いことに2~3名の方に見ていただけているらしいが、こんな過疎ブログを書いて、BLCDへの歪んだ愛を発散する私はマイノリティー(少数派)である。

BLCD識者の方の、なんでこんなぬるい話やよく見るn番煎じの話が人気なの?と感じてしまう気持ちは正直わからないでもない。

でも。

誰だってはじめは初心者である。
いくつもの作品に触れる中で王道パターンを身に付け、自分なりの”癖”を感じとれるように成長していく。

ライトな作品が売れるということは、これからBLCD識者になる可能性を秘めている方がまだまだたくさんいるということではないか。(ならんでよか)

濃いオタクだけの限界集落ではなく、新しい方やライトめな方が買ってくれるから、BLCDというニッチなジャンルが永らえている部分もあるだろう。

そう考えると、今回の結果にも納得できた。

 








…こんな単純な結論に至るまでに、1.3万字費やして貴重な休みを潰して何書いてるんだろう私。

こんな僻地のgdgd長文を読んでくださった奇特なあなたへ。ありがとうございます。ありがとうついでに男はじ第16弾すごくよかったから買ってね。ポプチェリも!

今から5thシーズンのオールコンビネーションCDが楽しみだし(攻めのG過激派)、まだまだ続いて欲しいし、推しにも起用されて欲しいので応援よろしくお願いします。

あと珍しく推しが取り上げられたから見て。

あなたの推し声優さんも教えて!〇〇声優四天王をBLCDオタクが決めてみた【2023年版】|BLニュース ちるちる


いわゆるBL界の女王や姫(固有名詞じゃなくて歴代の受けトップという意味)と呼ばれるタイプではないのだけど、推しは推しで可愛くて綺麗で愛情深くてサイコーなんだ。

オタクは今日も今日とてBLCDを聞いて眠りにつきます。それではまたどこかで。