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BLCDの感想や男性声優さんについて

あめきり原作『ちょっと待とうよ、春虎くん』(鈴木崚汰×河西健吾)BLCD感想

崚汰くんのヘタレわんこ年下攻め可愛かった!
河西さんの本音を隠して明るくふるまっちゃう受け好き!

ただ、この原作はキュートな絵の魅力が大きいので、音声だけ聞いてると悪しき平成BLの気配がチラつくんですよね……。

漫画を読みながら聞いて、フレッシュかつ生々しいあめきり先生の世界観をトータルで楽しんでほしいCDかもしれません。とにかく演技がお上手な方々なので、原作片手にどうぞ!

 

あらすじ(公式)
高校生の粋は、ゲイであることが周囲に知れ渡って以来、男子寮でいじられキャラを演じている。2年生の春、粋は春虎という新入生と同室になって……!?

まっすぐ後輩男子×先輩マスク男子のピュアきゅん青春BL!


キャスト感想

攻め:春虎くん(CV鈴木崚汰さん)

不器用だけど眩しいくらいひたむきで、一途で、健気で、スイ先輩のために怒れる良い子。割と初期から先輩大好きオーラが声から漏れてるので、言葉足らずなせいですれ違いはするけど、優しい目で見守れる発展途上攻め様。たまに真顔でボケる。

崚汰くん、めちゃくちゃ良い声の持ち主なんですけど、
たとえば『ナカまであいして』の田名部みたいに、爽やかハイスペイケメンだからこそ、本気が伝わらず良いお友達止まりな役の印象が強くてですね…。

それが春虎くんで一気に覆されました。なんだこの愛嬌は!!!

崚汰くんの春虎くんの喋り方めっちゃ可愛い
んですよ!
天然さんなので決してスマートではないけど、自分なりに一生懸命スイ先輩を元気づけようと頑張ってて。頭の中いっぱいいっぱいになってる、そのあどけない口調が好き。高めの音域だとちょっと鼻にかかるのかな?𝑰𝒕'𝒔 𝒔𝒐 𝒄𝒖𝒕𝒆.


それでいて、距離感近い表現の生っぽさがやばい。冒頭の耳元で囁くシーンでもう最高を確信しました。

BLで起用が続く方って、通常モードと恋人だけに見せるモードの切り替えがお上手な方が多いと思うんですけど、崚汰くんも例に漏れずそんな感じ。
恋してるんだなぁって切実さが伝わってくる余裕のない声色が素晴らしかったです。キスのSEも上手*1

こんなにすの沼って深かったんですね…。
歴代の崚汰くん攻めの中で一番好きかもしれない……。
可愛げまで自在に操れるなんてもう無敵じゃん??
宝先輩の崚汰くんもかっこよかったけど、私は年下攻めの未熟さを応援したい派なので春虎くんに一票です。



受け:スイ先輩(CV河西健吾さん)
原作からして確信したドハマり役。
にっこり糸目のマスク男子。

学校でのゲイバレ後はいじられキャラに徹して、無理に笑ったフリをしていた気遣いしいな性格。周りの行き過ぎたからかいに嫌だと言えず、自虐的にふるまう姿が痛々しい。凄く繊細で優しい子だからこそ、もっと楽になって……と守りたくなるタイプ。

声は高めで道化を演じるトーンが多いんですけど、たまにモノローグであさゲの片鱗が見えて私はとても盛り上がりました。常にやわらかく喋ってて、自爆気味なギャグシーンはちゃんと楽しくて、NUREBAは色っぽくて。原作から想像した通りのスイ先輩でした!細かい感情の揺れ動きを丁寧に演じていただいてるので、内容知ってるのにこっちまでドキドキハラハラする…!

スイ先輩は耐えて耐えて泣いちゃうような場面が多いからこそ、最後に「おれに生まれてよかった」と自分を肯定できるようになって良かったね…と感動しちゃいました。春虎くんありがとう…。しんどければしんどい程救いの光が輝きます。カタルシス効果。


好きなピンクシーンの話していいですか?
スイ先輩が自分で穴見せて誘ってくるとこ…。
思春期DKなので性にもアグレッシブで、スイ先輩から煽るシーンがちょこちょこあるのが大変エッッッでした。ヘタレ春虎くんもそりゃ冷水シャワー浴びて興奮収めようと必死になるわな。
BLって合体=SONYU以上に欲情=BOKKI描写が大事だと私は思ってて(突然なに)、この作品はその辺を鮮烈に描きたいのかなと感じました。好きです。

 

ついでにラストトラックNUREBAレポ。

す→ゴム上手くつけられなくてあたふたしてた癖に、「やだ?恥ずかしい?」の彼氏感が凶悪

河→いつもの高めaeぎ。感極まった「入ってくる...」「抜かないで...」みたいなセリフの健気感半端ない。



以下はネガティブな感想も言うので、苦手な方はここでブラウザバック推奨。




 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・悪しき平成BLを感じた瞬間
……受けがゲイであることが学校中のみんなに知れ渡っていて、それを理由に悪意あるからかいを受けてしまう設定。

男子校の寮という閉鎖的な空間…って背景はあれど流石にモラルがやばい。

もちろん物語の魅力としては、散々辛い思いをしてきた受けが、一途でピュアで優しい攻めに救われる部分にあるので、この設定にもちゃんと意味があるんですけれども…。

いくらフィクションとはいえ、いや、フィクションだからこそ、同性を愛することでネガティブな反応を受けてしまう世界から次のステップに進んだ方がいいんじゃないかと感じてしまうんですよね…。男が好きなことに罪悪感を覚えたり、自己肯定感を傷つけられたりする謂れは全くありません。そんなこと言い出したら今度はオメガ差別とかSub差別とかで悲劇ムーブを作り出す風潮…こんな世の中じゃポイズン。

しかも受けのことを心ない言葉で傷つけるモブどもが、本当は好きだったから構われたくてつい…とか牽制し合ってるとかの設定もないし*2。反省描写もないし。ただひたすら子供の残酷さが出てる。なんなんだこのディストピア

だからこそ掃き溜めに鶴、泥中に蓮、嫌われ夢小説の騎士みたいな(?)春虎くんによる救済が際立つわけですが…。そこに辿り着くまでにウッ…てならない方向けです。


・絵のアドバンテージは大きい
上記のしんどい設定を、受けのデフォルメされたビジュアルや、攻めの着ぐるみ姿、でっかい熊のぬいぐるみなど可愛いモチーフで緩和してたのがCDだと難しい。

正直、原作を拝読したときにはディストピアな背景がここまで気にならなかったんですよね。ひたすらスイ先輩のマスコットみたいなキャラ感に萌えてたので。

笑うとニコってなる糸目で、萌え袖で、八重歯で、ふわふわなものに包まれていて…ファンシーで可愛くて癒される...。

あめきり先生の匙加減がお上手なのと、漫画だと胃が痛いシーンを読み飛ばせるので体感時間に差が出るんでしょうね。モブの嫌なセリフだけ2倍速再生できないかな…。

 

 

・言うて満足度は高め

モブ登場シーンはほぼ聞き返さないので、2人に限定するなら軽めのラブシーンが多くてすこでした。がっつりは最後だけ、他はだいたい両片想い。

崚汰くんはオトナ経験値や蜜肌美人あたりの近藤さんを彷彿とさせるし、河西さんは石田さんベースに時折だいさくがチラつくし、良い意味でノスタルジーを感じるCDでもありました。

 

かっこ可愛い崚汰くんと、いじらし可愛い河西さんが聞きたい方にオススメ!!!

 

(おまけ1)

人生初マウスショップ記念にアクキー買ってみました。河西さんって黒豹担当なんですね!意外!

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マウスショップに男はじのBLCD売ってたんですけど、1番目立つ位置に第5弾(白井さんと増田さん)飾ってたの意味不明でワロタ。マウス関係ないじゃないですか。

せめて第6弾(新垣さん)とか第7弾(河西さん)とかどうにかできなかったんでしょうか...。

 

(おまけ2)

今度はCV小林千晃さん×CV田丸篤志さんという聞き間違えられそうな組み合わせのCDが出るそうですね。好きだし嬉しいしコミコミで予約しますけど...。あの...8年くらい待ってる組み合わせがあるのに、後輩に先越されて複雑な気分(´・ω・`)

 

*1:ただしノーパンバレ後、tkb責めの吸う音が!!!?だったので自前SEかどうかわからないけどワロタ。ここ原作からして激しめ

*2:襲いかけてきた子はスイ先輩に気があったのかもしれないけど掘り下げずに終わりました